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  • 都市と農の共生をめざして~都市農地センター

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 2月14日(木)13時より、東京・千代田区の損保会館大会議室において、平成30年度都市農地活用実践ゼミナールを開催いたしました。

 「新制度によってひろがる都市農地活用の可能性」と題した本年度のゼミナールは、今般の都市農地をとりまく法制度の改正によって可能となった、多様な主体の都市農業への関わりと、そこで展開されうる多様な取組みについて先進事例を交えて解説するという内容で、地方自治体やJAはもとより、まちづくり等に関わる民間企業の実務者の方々にも多数お申込みいただき、当日は150名ほどの参加者となりました。

 「新しい都市農地制度の整理と動向」と題した第1部では、まず当センターの小谷主任研究員が、昨今実施されてきた都市農地に関わる法律の改正や整備について、その多岐にわたる内容を体系的に整理し、活用のポイントを解説しました。

 次いで、株式会社ニッセイ基礎研究所の塩澤誠一郎・都市政策シニアリサーチャーより、法改正を受けて動きつつある都市農地の現状や関係する主体の多様化について、特にまちづくりの視点から解説・展望する講義をいただきました。

 休憩をはさんだ第2部では、今後の都市農地利活用に関する先行的事例の紹介ということで、まず最初に、自治体の先行的な取組みとして、生産緑地指定を拡大して積極的な都市農地の活用に取組む神奈川県川崎市の事例を、川崎市都市農業振興センターの佐藤忠恭氏よりお話しいただきました。

 続いて、都市農地・都市農業への多様な主体の関わりの先行事例として、数年前に新規就農者として都市農業へ参入し、新しい都市農業・農地活用のあり方を模索してきた、東京・八王子市の株式会社アンドファームユギの取組みを、同社の大神辰裕・代表取締役よりご紹介いただきました。

 最後は、「都市の中に農を創る」と題し、株式会社まちづくり工房の大橋南海子・代表取締役から、近年、東京・埼玉・神奈川で手がけられてきた、農を介した地域のコミュニティづくりとそれによる都市農地の保全・利活用への取組みについてご講演をいただき、終了となりました。

 以上、盛りだくさんの内容となり、質疑応答等、必ずしも十分な時間がとれなかった部分もありましたが、ご参加いただいた皆様からのたくさんのご感想も含め、次回以降のゼミナールの企画・運営に活かしていきたいと思っております。

 今後も当センターのゼミナール・講演会等へ、皆様のご参加をお待ちしております。

【開催概要】
■開催日時: 平成31年2月14日(木)13:00~17:00
■会場: 損保会館大会議室
■講師及び講演テーマ
<第1部 新しい都市農地制度の整理と動向>
 ①「新しい都市農地制度とその活用ポイント」
  講師 小谷俊哉(一般財団法人都市農地活用支援センター 主任研究員)
 ②「制度改正による都市農業・農地利用の主体の拡大と多様化」
  講師 塩澤誠一郎(株式会社ニッセイ基礎研究所 都市政策シニアリサーチャー)
<第2部 今後の都市農地利活用に関する先行的事例>
 ③「都市農業を一歩先へ、もっと生産緑地を!」
  講師 佐藤忠恭(川崎市都市農業振興センター農地課)
 ④「都市農業への新規就農」
  講師 大神辰裕(株式会社アンドファームユギ 代表取締役)
 ⑤「都市の中に農を創る~農を介した多様な主体による地域コミュニティづくり~」
  講師 大橋南海子(株式会社まちづくり工房 代表取締役)
■主催: 一般財団法人都市農地活用支援センター
■後援: 全国農業協同組合中央会