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  • 都市と農の共生をめざして~都市農地センター

高齢者の健康
担い手育成・食育・交流

専門家集団が、サービス付き高齢者向け住宅入居者に提供する定期開催の楽しい菜園活動

  ・身近な空間を活用した野菜栽培、収穫を通じて生まれる日常生活の充実

取組の概要

「スカイべジ」のメンバーは商社OBと元マーケティング会社経営者の2人、リタイア後に参加していた農業NPOで研修中に知り合った。

 特製の木製ラック(レイズドベッド)を使うことにより、都会でも、高齢者に農作業の楽しさを味わってもらうサービスを実現しようと意気投合。
 次のコンセプトで、最初の1年半は、大阪市と周辺市町村の高齢者施設をリストアップし、戸別訪問して売り込んだ。

◆玄関出たらすぐ菜園
(スカイべジでは地上60㎝の高さで1×2mの栽培面積を持つオリジナルラックを作成し、「サ高住」の玄関脇に2台ワンセットとして設置。ここを舞台に新しいスタイルの菜園を提案)
◆ラックは体への負担が少ない、車椅子でも参加できる
◆週一回講師が訪問し、菜園教室を開催
◆育てる楽しみ・食べる楽しみとコミュニティづくり

 大阪市内の大手会社の運営するサービス付高齢者向け住宅(「サ高住」)のマネジャーの目に留まり、業務を依頼されてから現在まで、受託箇所は大阪市、京都市、高槻市、枚方市で7か所の「サ高住」に拡がっている。

 本サービスは、施設が入居者に提供するアクティビティ活動(ex.ヨガ、体操、カラオケ、俳句等)の一つとして実施されており、施設側が入居者から費用を徴取するが、「スカイベジ」は施設と契約する形をとっている。(ラック、培養土、肥料、種苗、ポール等の資材は「スカイベジ」が契約の中で用意)

※「サ高住」とはバリアフリー仕様の住まいと、常駐職員等により入居者への安否確認、生活相談サービスが提供される国交省所管の高齢者施設(賃貸住宅)。
近年戸数が大幅に増大したことにより、施設間の入居者獲得競争が激化している。

高齢者住宅敷地の軒下に設置した特製の木製ラック

無農薬、有機農法での定植、播種

植えた野菜のできばえについて会話が弾む

 

取り組みの経緯

・平成27年5月 大阪市内の2か所でスタート
・平成27年11月 枚方市、高槻市の2か所でスタート
・平成28年11月 京都市内3か所でスタート
 現在7か所で菜園教室を展開中

耕作地確保・営農主体など

特養、介護付有料老人ホーム、デイサービス施設等の介護施設利用者の間でも農作業を楽しみたいというニーズは強いが、施設スタッフやヘルパーは人数も少なく多忙で、こうした新しい試みに取り組む余裕がないのが実態である。

 「スカイベジ」の契約先は「サ高住」で、介護保険ではない、任意サービスとして実施されているが、こうした専門家集団に業務を委託することにより、施設側も大きな負担なしに高齢者の農作業ニーズに応えたサービスを提供できる。

 今後は、要介護者を対象とした介護保サービスへの展開が期待される。

 また、地域によっては、住宅敷地ではなく、周辺の農地を利用することも考えられる。

90歳を超えるお年寄りもレタスの収穫に目を輝かす

都市農業の機能発揮

評価ポイント!

農地やビル屋上等を利用した農園で、野菜の栽培、収穫等を行うことにより、高齢者の健康維持やコミュニティづくりに寄与する。

団体概要

団体名スカイべジ
活動地域大阪府・京都府