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  • 都市と農の共生をめざして~都市農地センター

都市農地活用支援センター定期講演会2020
「農空間への市民ニーズの拡がり」(開催報告)

 11 月 10 日(火)、東京・渋谷区の東京ウィメンズプラザにおいて、定期講演会を開催いたしました。
 今年は新型コロナウイルス感染症対策が求められるなか、定員を半数程度減らした入場制限によるソーシャルディスタンスの確保や参加者の体温測定、消毒等の対策を施すとともに、Zoom ウェビナーによりオンラインでも参加できるようにいたしました。地方自治体や JA、まちづくり等に関わる民間事業者の方々を中心に、会場では約 70 名の参加があり、ウェビナーでは 200 名を超える視聴者がありました。
 例年、国土交通省が提唱する「土地月間」にあわせ、都市における貴重な資源である農地の役割と利用・保全のあり方を考える契機として開催しているこの講演会ですが、今回は、昨今の生産緑地法等の改正や、都市農地の貸借円滑化法の成立など、都市農業・都市農地を取り巻く一連の法制度の改正等を踏まえた農空間の市民ニーズの拡がり等についてとりあげました。
 前半は情報提供として、都市農地関連制度の活用状況について、まず国土交通省都市計画課の一言課長補佐から生産緑地制度を中心に、次いで農林水産省都市農業室の今川課長補佐から都市農地の貸借円滑化法を中心に、それぞれ制度等の解説と全国での取組み状況についてお話いただきました。
 続く講演では、まず東京大学大学院 新領域創成科学研究科の岡部明子教授から、「都市農地-市場の〈 外 〉にあることの贅沢」と題し、国内外の事例からを踏まえた将来に向けての都市住民と農とのかかわりについて示されました。休憩を挟んで本講演会の共催団体でもある定期借地権推進協議会の大木祐悟運営委員長から、「利用権の観点から農と住を考える」と題し、住宅事業者の視点から定期借地権など都市農地の活用方策についてお話いただきました。
 今回、ご講演をいただきました国土交通省、農林水産省、岡部講師の内容につきましては、当センターホームページで 11 月 6 日に公開いたしました情報誌「都市農地とまちづくり第 75 号」に掲載しておりますので、ご覧いただけましたら幸いです。
 ご参加の皆様からは、様々なご感想やご意見をいただいております。次回以降の定期講演会やゼミナール等の企画・運営に活かしてまいります。なお、会場で答えることのできなかった質問につきましては、後日当センターホームページ上に提示したいと考えています。

【開催概要】
■日時・会場
令和2年11月10日(火) 13:15~16:30 東京ウィメンズプラザ ホール
■講演テーマ及び講師
情報提供「都市農業・都市農地をめぐる状況について」
国土交通省都市局都市計画課 課長補佐 一言太郎氏
農林水産省農村振興局農村政策部都市農村交流課都市農業室 課長補佐 今川義英氏
講演1「都市農地市場の〈 外 〉にあることの贅沢」
講師 岡部 明子 氏(東京大学大学院 新領域創成科学研究科 教授)
講演2「利用権の観点から農と住を考える」
講師 大木 祐悟 氏(定期借地権推進協議会 運営委員長)
■主催:一般財団法人都市農地活用支援センター
■共催:定期借地権推進協議会
■後援:国土交通省、全国農業協同組合中央会